約1,200年の歴史を誇り、ユネスコ世界文化遺産に登録される古刹「清水寺」。 音羽山中腹に三重塔、清水の舞台で知られる本堂、奥の院などで伽藍を形作り、その規模は壮大です。
春、夏、秋に行われる「夜の特別拝観」では美しい光のもと、幻想的な雰囲気を味わえます。
※現在、本堂は屋根の葺き替え工事中のため、外観を見ることはできません。
慶長元(1606)年、豊臣秀吉の菩提を弔うため正室のねねが建立した「高台寺」。 開山時の建物が現存し、紅葉とともに眺められます。特に霊屋の内部に施された蒔絵は有名。
高台寺の塔頭寺院で、通称「ねねの寺」と呼ばれる「圓徳院」。 秀吉の正室、北政所ねねが没するまでの19年間をここで過ごしました。 伏見城の化粧御殿前庭を移した豪快な石組みの北庭や、長谷川等伯による 「山水図襖」が有名。秋の深まりとともに、庭園は紅葉で美しく彩られ、 高台寺と同様、日没後にライトアップされます。
代々皇族が住職を務めた格式ある寺院「青蓮院(しょうれんいん)」。 寺宝の青不動明王二童子像は、平安仏画の最高傑作のひとつです。 境内には相阿弥作・築山泉水庭と小堀遠州作・霧島の庭が配され、紅葉の時期の美しさは格別。
「永観堂禅林寺」は、浄土宗西山禅林寺派総本山で通称「永観堂」 として親しまれています。 紅葉の名所として人気が高く、「秋はもみじの永観堂」と称されるほど。
南禅寺の塔頭である「天授庵」。
暦応2(1339)年に光厳天皇の勅許により開山後、慶長7(1602)年
に細川幽斎により再建されました。
枯山水と池泉回遊式の2つの庭園があり、紅葉の名所としても知られ、
その美しさは圧巻。どちらの庭にも様々な種類のもみじがあり、
赤・黄・橙のグラデーションが鮮やか。
「大原問答」で名高い勝林院本堂の塔頭、「宝泉院」。
一枚の絵画のように見える「額縁庭園」と、近年作庭された「宝楽園」などの見どころがあります。
秋の紅葉も素晴らしく、色鮮やかなカエデと竹林のコントラストは風情があり見事。
京の奥座敷といわれる貴船(きぶね)の秋は、紅葉で鮮やかに彩られます。
その紅葉が見頃の時期に行われるのが、京都の秋の風物詩のひとつ「貴船もみじ灯篭(とうろう)」。
夜になると貴船口から料理旅館街、縁結びでも有名な「貴船神社」の
本宮・結社・奥宮までの街道沿いに灯篭がともされ、優しい光に包まれます。
紅葉の名所として知られ、青蓮院と同じく、代々皇族が住職を務めてきた
門跡寺院「曼殊院(まんしゅいん)」。桂離宮を完成させたとされる
八条宮智忠(としただ)親王のアドバイスを受けているため、共通した意匠が見られ、
「小さな桂離宮」とも呼ばれています。
桂離宮の新御殿などと並ぶ、数寄屋風書院造りの代表的遺構「大書院」の前には、
枯山水庭園が広がり、縁側から紅葉をゆっくり眺めることができます。
例年、11月に夜間拝観を実施しています。